十勝沖の震源断層領域



防災科研の初動解データ等を使用して、Mainデータ群の類似スペックデータを抽出。その分布から震源断層領域を求めてみました(表1、図1)。
[Mainデータ群] Main基本データと直接連結するデータの中から位置を考慮して選択
 ・2009年06月05日 M6.4 深さ:29km 走向:214°傾き:17°すべり角:103° ※Main基本データ
 ・1952年03月04日 M8.2 深さ:12km 走向:220°傾き:20°すべり角:76°

表1 震源断層領域25902
断層型中心(緯度、経度、深さ)長さ高さ走向傾きMemo
逆断層41.8267°, 143.8076°, 25km60km75km10km214°17°高さは固定 bs25902
図1 震源断層領域25902

[類似スペックデータの分布]
図2にみるように、Mainデータ群の類似スペックデータは、プレートの沈み込み先である浦河・浦河沖まで伸びています。
襟裳岬沖の西側、青森沖にもデータがありますが、領域25902との間にはデータの空白があり、不連続と考えます。
図2 類似スペックの分布


[震源断層領域と大地震]
十勝沖では、千島海溝から太平洋プレートが沈み込んでいて、M8クラスの地震が発生しています。
 ・1952年03月04日 M8.2(表2のNo.8) ・2003年09月26日 M8.0(表2のNo.14)
さらに、この近くでは、
 ・1936年03月02日 M6.7(表2のNo.5) ・2008年09月11日 M7.1(表2のNo.16)
も発生しています。
図3 領域25902と大地震
赤色:領域の内部で連結する 緑色:領域の周辺で連結する
水色:領域の延長で連結する 青色:連結しない 灰色:連結不明

表2 主なデータ
No年月日Mag走向、傾き、すべり角領域との位置関係備考
十勝沖
11915/03/18M7.0-- -- --領域の外部 連結不明十勝沖 rec234
51936/03/02M6.7-- -- --領域の周辺 連結不明十勝沖 rec9074
81952/03/04M8.2220° 20° 76°領域の周辺 連結OK 十勝沖 bs03720
142003/09/26M8.0249° 15° 127°領域の内部 連結NG 十勝沖 bs16939
152003/09/26M7.1199° 21° 66°領域の外部 連結NG 襟裳岬沖 bs16940
162008/09/11M7.1269° 36° 159°領域の周辺 連結NG 十勝沖 bs24946
172009/06/05M6.4214° 17° 103°領域の内部 連結OK 襟裳岬沖 bs25902
日高・浦河沖
21931/02/17M6.8-- -- --領域の外部 連結不明浦河 rec5355
41935/09/18M6.4-- -- --領域の外部 連結不明浦河沖 rec8766
111968/09/21M6.8-- -- --領域の外部 連結不明浦河沖 rec29414
121970/01/21M6.7-- -- --領域の外部 連結不明日高 rec31104
182016/01/14M6.7211° 28° 95°領域の延長 連結OK 浦河沖 bs42750
青森沖
31932/11/26M6.9-- -- --領域の外部 連結不明日高 rec6566
61943/06/13M7.1-- -- --領域の外部 連結不明青森東方沖 rec14028
71943/06/15M6.6-- -- --領域の外部 連結不明青森東方沖 rec14041
91965/03/17M6.4182° 18° 74°領域の外部 連結OK 青森東方沖 bs05041
101968/05/16M7.9156° 20° 38°領域の外部 連結NG 青森県東方沖 bs05473
131995/12/30M6.5-- -- --領域の外部 連結不明青森東方沖 rec245468
No.の値は、年月日順


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