2021年03月20日宮城沖逆断層M7.0から断層を探る


宮城沖で発生した2021年03月20日M7.0に注目して断層領域を探ってみます。
防災科学技術研究所(以下、防災科研といいます)で解析している F-net初動解のデータを使用します。
2021/03/20 M7.0の類似スペックデータを抽出するために、表1のように、2018/09/19 M5.0をKeyデータに選びました。
※Main・Keyデータ、連結・リンクについては、「震源断層群とは? 類似スペックのデータ群」を参照
図1に注目するデータの位置を震源球で描画しました(緯度・経度は一元化データ、震源深さはF-net使用)。
国土地理院が解析した震源断層面も描画しました。(F-net初動解のデータと少しずれています。)
 国土地理院の震源断層面:緯度:38.566、経度:141.984、上端深さ:44.4km、長さ:35.2km、幅:35.2km、走向:188.8°、傾き:19.0°、すべり角:79.3°、Mw:7.08

表1 注目するデータ
 年月日Mag深さkm節面1節面2備考
Main12021/03/20M7.062(59)192,17,7923,74,93宮城沖
Key012018/09/19M5.059(57)198,20,8523,70,92宮城沖
深さの値:防災科研の震源深さ、()内は一元化データの震源深さ


図1 注目するデータの位置

[深さ]
図2は、今回使用したデータの震源位置を描画したものです。 赤・緑色は防災科研が解析した深さを使用しています。青色は一元化データの深さを使用しています。
一元化データと防災科研の深さの差の平均は約3km、最大は8km、最小は1km。

図2 一元化データとF-netデータの深さ

連結・リンク情報
表2では、連結・リンクの次数は最大3まで求めています。
類似スペックデータは、Main1(2021/03/20 M7.0)の東側に広がっています。

図3 連結・リンク

表2 連結・リンク情報
No年月日Mag深さkm節面1節面2Main1Key01
012005/08/16M7.244(42)29,69,96194,22,7622
022005/12/17M6.144(39)20,72,91196,19,8611
032006/07/01M5.344(39)22,72,94189,18,7711
042011/06/23M5.359(57)29,69,99186,23,6821
052012/01/26M5.253(50)22,66,93195,24,8321
062012/10/25M5.650(47)31,69,96194,22,7421
072013/04/17M5.959(57)18,71,89200,19,9211
082013/10/20M5.153(51)21,69,87208,21,9721
092016/11/12M5.965(57)196,17,8818,73,9112
10 Key012018/09/19M5.059(57)198,20,8523,70,9210
11 Main12021/03/20M7.062(59)192,17,7923,74,9301
122021/04/18M5.850(48)199,21,8326,69,9311
132021/05/01M6.856(51)185,24,6037,69,10321
深さの値:防災科研の震源深さ、()内は一元化データの震源深さ

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