2012年04月13日福島沖正断層M6.0から断層を探る


福島沖で発生した2012年04月13日19時10分 M6.0本震、同日21時12分 M5.2最大余震に注目して断層領域を探ってみます。
防災科学技術研究所(以下、防災科研といいます)で解析している F-net初動解のデータを使用します。

表1 注目するデータ
 年月日Mag深さkmPara1Para2備考
Main12012/04/13M6.08(31)29,50,-76189,42,-106本震 36171
Main22012/04/13M5.28(31)204,45,-8011,45,-100最大余震 36172
深さの値:防災科研の震源深さ、()内は一元化データの震源深さ

本震の震源断層面は南東に傾き下がる面と推定。
図1に本震および最大余震の位置を震源球で描画しました(緯度・経度は一元化データ、深さはF-net使用)。
常磐沖の正断層のライン形状を真上から見た図に描画しています。
※地震本部:沿岸海域における活断層調査 [平成22年度] 調査手法・地点選定 巻末資料 Ⅲ‐1 「新たな活断層調査について」で選定された主要活断層帯の海域延長部 (財団法人 地震予知総合研究振興会、独立行政法人 産業技術総合研究所)。

図1 注目するデータの位置


[深さ]
図2は、今回使用したデータ(表2参照)の震源位置を描画したものです。 赤・緑色は防災科研が解析した震源深さを使用しています。青色は一元化データの震源深さを使用しています。
一元化データと防災科研の深さの差の平均は約23km、最大は25km、最小は21km。図2にみるように、差は大きいです。

図2 一元化データとF-netデータの深さ


連結・リンク情報
表2では、連結・リンクの次数は最大3まで求めています。
類似スペックデータは、Main1(2012/04/13 M6.0)の震央から南西方向に広がっています。
図3 連結・リンク

表2 連結・リンク情報
No年月日Mag深さkm節面1節面2Main1Main2
Main1系
01 (32786)2011/06/20M4.75(29)25,53,-81190,38,-10212
02 (35425)2012/01/26M4.65(30)15,53,-93200,37,-8612
03 Main1 (36171)2012/04/13M6.08(31)29,50,-76189,42,-10602
04 (36366)2012/05/08M4.75(28)29,53,-77188,39,-10713
05 (38013)2012/12/18M4.95(29)181,49,-11840,48,-6113
06 (38328)2013/02/09M5.28(32)19,51,-89198,39,-9112
07 (42808)2016/02/04M4.75(28)33,48,-71186,45,-11012
Main2系
08 (33714)2011/08/13M5.05(26)175,49,-11125,45,-6821
09 (40850)2014/08/29M5.05(28)200,46,-8817,44,-9221
10 Main2 (36172)2012/04/13M5.28(31)204,45,-8011,45,-10020
共通
11 (33943)2011/08/27M4.85(27)186,48,-10528,44,-7422
12 (37430)2012/10/02M5.65(29)190,47,-10532,45,-7422
深さの値:防災科研の震源深さ、()内は一元化データの震源深さ

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